福井県中小企業家同友会 活動報告のページ
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今までの活動報告  
12月県例会の報告
 ビジネスになるから建物が立つ!
 そんな地域の環境づくりも当社の課題において
12月7日、リライムに於いて本年最後の県例会を開催しました。報告者は村井京子会員(潟Pーシン 社長)。「地域活性化は中小企業から」をテーマに、4年間をかけ全国47都道府県の地域と人を訪ねた体験報告から、自社の経営課題と地域振興の関係について語りました。
  当社の仕事は、クライアント(お客様)の資産活用に関する総合的な助言とサポートを行う施主代行業です。建築の相談は勿論、融資相談、さらに、サービス業などでは経営戦略、従業員の教育などにも踏み込んでいます。昨年秋のリーマンショック以降の急激な景況の落ち込みは私たちにとっても大変な打撃でした。こんな環境でも、施主であるお客様からは前向きな建築に関する投資の話しもありました。しかし、仕事は欲しいのは当然ですが、経済情勢からお客様が損害を被ることを見過ごす訳にもいきません。「今は、様子見でしょう。大きな投資は止めたほうがいいですね」と言わざるを得ないことも多々あり、悩ましいことでした。当社の経営理念は「すべてはお客様の為に」です。目先の自分たちの利益だけで動くことはこれに反します。そんなことで、昨年の秋以降はまったく仕事がない、当然、売上げも収益もない厳しい事態が続きました。会社を維持するには必要な経費はかかっていますから、これは本当に大変でした。ここに来て、そのような私たちの思いが伝わったのか、そのことが逆に信頼され、少しずつ仕事を回していただける旧知のお客様も出てきています。正直に、お客様の利益をまず考える姿勢は間違いなかったと思っています。
 さて、前述のように約4年間をかけて全国47都道府県を回ってきました。同友会では毎年全国行事がいくつも企画されていますが、それに夫婦で必ず参加しながら全国を巡ってきました。その中で、全国各地の同友会のたくさんの仲間とも知り合うことになり、互いの経営問題について切磋琢磨しました。また、訪れた地域のマチづくり、活性化の成功事例にも触れることができました。ここでは二つのことを学びました。@経営者どうしの学び合いで自分自身も経営者として磨かれた。なにより、経営指針確立と実践の大切を知った。A事業のベースを地域に依拠する当社として、地域そのものが元気で投資を生み出す環境にならなければ自社も生きられない。以上でした。
 当社の事業のフィールドである地域そのものの振興・活性化には特に興味を持ちました。たとえば兵庫の出石では、行政に頼らず住民が中心となって特産の蕎麦でマチ興し、秋田の喜多方市ではラーメン、山形の高畠市ではフルーツなどでマチ興しなどを見ることができました。いずれも福井県で言えば芦原町のような人口1万人程度の小さな町の取組みですが、年間で100万人から170万人の観光客が来るとのことでしたから、これは驚きでした。
 今、この学びを生かし、福井という地域の活性化に自社が関わっていけることは何か、考えています。また、施主代行業としてもその視点を持ちながら、同時にマラソンに例えるなら、「途中で消えるペースメーカーではなく、最後まで完走をめざすランナー」として、お客様への徹底したフォローをやり続ける会社でありたいと考えています。

 報告を受けたグループ討論では、「それぞれの経営を通じての地域貢献・活性化にどのように貢献できるか」、意見を交わしました。「地域活性化は何と言ってもまずは人材。インターンシップは勿論、求人ができる魅力ある企業づくりをめざしたい」「自社の経営をまずきちんと確立しなければ。まずは経営指針を確立したい」「都市部に出て改めて福井の良さを見直している。そこから、企業の持ち味や人材を生かして貢献したい」などの意見も出ました。

金融・県産材・入札制度などで県担当部と懇談(政策委員会)の報告
政策委員会では12月4日、7日、8日と三回に亘って県産業労働部、土木部、総務部、農林水産部と懇談会を持ちました。(同友会は延べ29名、県からは延べ6名出席)
意見交換のテーマは「中小企業金融・融資」「県中小企業振興条例の施策検証」「県産木の活用」「入札制度」でした。
「中小企業金融・融資と振興条例の検証」
県側からは、「中小企業金融円滑化法が施行となる。これを受けて本日も保証協会、金融機関などを交えた会議を行い、県としてもこの主旨に添った真摯な対応を関係機関にお願いした」「言下の経済情勢のなかで、経営安定資金や資金繰り円滑化支援資金(借換資金)の充実や創設をし、保証料率などの一部負担もある。マル経融資に関する保証料の補助制度は県・市共に協調し全国でも稀な利用しやすい制度にした。利用は大幅に増えてきており、12月補正予算でも更に6億円の枠拡大を考えている」「セーフティーネット関連の資金需要に集中し、設備投資などの前向きな融資が少ないのが気がかりだ。企業の資金繰りへの対応だけでなく根本的な仕事づくりをどう進めるのか、これが重要だと考えている。行政、金融、企業の三位一体の努力が必要だ」「景況回復後の局面での支援も大切だと考えている。新しい新規分野への挑戦や経営革新に頑張る企業を応援したい」「4月から施行の振興条例は承知している。中小企業振興のための総合的な施策の基本理念を定めているが、これはいわば当たり前のことと思っている」などと、述べました。
同友会からは、「前向きに新規分野で頑張る企業を応援と言っているが、目新しければ良いわけではない。既存分野で頑張っている企業が多いことを認識した上での施策支援が大切だ」「セーフティーネットの融資条件緩和を更に望む。長い不況下ですでに繰り延べや遅延手続きなど、融資条件の変更をしているところが多い。更なる融資を希望しているところでは、そこがペナルティーとなりハードルが高い」「緊急保証の適用要件には前年対比での3%売上げ減少などを要件としている。長期の売上げや受注減少に苦しむ中小企業の経営実態を考慮し、単年度比較でなく総合的な経営実態を判断基準とすべきだ」「様々な融資制度が網羅されているが、実際に使えてこそ意味がある。低い金利や保証料の補助制度はありがたいが、ボトルネックになっている融資審査基準の緩和こそ重要だ。金融機関や保証協会に対し行政の前向きな関与、指導を望む」などと、意見を述べました。

 「県産木の活用」
 県側からは、県内の林業や製材業などの現状を詳細に報告。「福井県の林業や製材業は市場規模や経営規模、設備などの脆弱さから、効率性や競争力も弱く施策に悩みも多い。林業や製材業などを生産地の集落単位で整備したいと考えている」と述べました。同友会側からは、「県産材の杉については良質な乾燥材が少ない。自然乾燥できる製材所などの充実が欠かせない。従来の補助金制度の充実に併せ、供給体制などの整備も考えて欲しい」と要望しました。

「入札制度」
県側からは、「平成20年の4月から、入札制度の大きな改正をした。背景には不正談合
事件などがあり、公正・競争・透明性の観点から、一般競争入札の対象金額を7千万円以上から250万円超に拡大した。その他、関連要件として入札業者の総合評価制度の拡充や、不況下での入札業者の過当競争緩和などを考慮した低価格対策の拡充なども図った」と述べ、経審や監視委員会の機能など、入札制度全体の詳細に亘る説明がありました。
物品・役務などの入札制度については、「公共工事以外は基本的に総務部の扱いになる。入札資格の条件取得は難しいものではない。物品の納入などでは性能保証が確定しているものと考えており、最低価格を設けないものが多い」「国の流れに沿って公共工事の電子入札制度を援用し電子入札制度に移行しつつある」などと述べました。また、業者登録マニュアルなども配付されました。
 同友会からは、「大手ゼネコンは実質工事を下請けに依存しているのが実態だ。施行管理に限定し、地元業者に分割発注すべきではないか。その技術力もある」「元受業者と下請け業者の力関係から、工事支払い代金について不適当な関係が多い。はっきりものを言う場合は手切れ覚悟の時しかない。指導をいっそう求めたい」「工事施工などの新しい技術の活用などに県としての指導を入れて欲しい」「先の植樹祭などでは、看板類などの一括発注で常識的な価格とはとても思えないような低い落札価格があった。物品という扱いで最低価格がないのが原因と思う。労務費を考慮すれば常識を逸脱している。指導と改善を求めたい」「今は、大工や左官業などの小さな工務店や職人は仕事がまったくない。生活関連の小さな改修や補修などは分離発注、随意契約で出して欲しい」「小さな文具業者などは電子入札に対応できていない。この流れでは経営も危ぶまれる。従来の書類による入札制度も残して欲しい」などと、要望しました。